佐藤輝夫(シャ・ラ・ラ・カンパニー)

玉城ちはると僕との間には、どうしようもないギャップがある。

30年以上離れた年齢差。美女と野獣。生い立ちも違えば、家族との繋がり方も大きく異なる。思考回路も行動形態も別物だ。

ましてや、留学生の面倒を見るなどと言う精神は、考えたこともない。

されど、玉城ちはるの本を読むにつれ、歌を聴くにつれ、彼女は風となって

素足のままで僕の身体の中に入り込んで来た。

そして、全てがまるで僕自身の出来事であるかのような錯覚に陥った。

玉城ちはるは自分の事を語りながら、全ての人の心を読み取っている人なのかもしれない。玉城ちはる、恐るべし!