甚四郎(ミュージシャン)

甚四郎(ミュージシャン)

『あんた、大切な人はおるね?
その人のしあわせな様子を思うだけで、自分まで嬉しくなってくるような人が。
今の世の中、大切な人がおらん人間が多すぎる。』
これはある映画に出てくる僕の中にずっと引っかかっている台詞である。
『自分の心ひとつでできること』と、
この本の中でちはるさんが書かれていたことと映画の台詞が頭の中でリンクした。

読み終えてみて、彼女の心の真っ直ぐさや激しさのようなものに正直胸が苦しくなりました。
それは自分自身が人生の中でまだ逃げている部分があるからかも知れません。
誰にでもある普通のことかも知れませんが。
しかし、そのことが現代の人と人との心の距離を広げてしまっているように感じます。
大人になって随分経ちますが、自身の半生の中でも素直さや正直さが、
生きていく成長過程の上で、どれほど大切なものかを思い知らされたことがあります。
そういう意味でも今の世の中の老若男女に是非読んでもらいたい一冊。